このたび、当社の新たな施設として、ちばリサーチパーク内に「ちばリサーチパーク物流センター」を竣工いたしました。
建設地のちばリサーチパークは東関東自動車道の佐倉ICから約6kmに位置し、都内だけでなく圏央道を経由して北関東や東北地区へもアクセス可能で、茨城県の大洗港-北海道間のフェリー貨物の取り扱いも見込める物流の要衝の地です。当社はすでに圏央道沿いで6箇所・計約14万トンの冷蔵倉庫を展開しており、「ちばリサーチパーク物流センター」が関東地区の東の拠点として加わることにより、首都圏から北関東までをカバーする広域物流ネットワークが完成します。
当センターのコンセプトは、省人化・省力化に特化した、地球にやさしい最新鋭の次世代型冷蔵倉庫です。
当社で初めて作業用ロボットを使用したデバンパレタイズシステム(DPS)を導入し、荷下ろし後の貨物の運搬からパレットへの積み上げ、フィルム梱包までの一連の作業を自動化します。当システムにより、従来の半分以下の人員での作業が可能となり、省人化・省力化が実現します。
省エネ化の取り組みの1つとして、当社最大級の太陽光発電システムと大容量リチウムイオン蓄電池を導入し、当社初の「蓄電による冷蔵倉庫の冷却」を行います。停電時でも稼働できる自立機能式パワーコンディショナーシステムにより平常時だけでなく災害等の非常時にも、当センターで発電したエネルギーで倉庫内の冷却が可能です。また、当センターの社用車にはEV(電気自動車)を採用し、太陽光発電システムと蓄電池を連携させた充電ステーションを設置します。災害時には非常用電源として利用可能であり、BCP対策としても有効です。
事務所棟は、当社初のZEB※評価を取得しました。事務所棟に設置する空調機器や照明設備等の省エネ化により消費電力を従来比で50%以上削減するとともに、太陽光発電により50%以上の創エネを実現し、建物のエネルギー消費量の収支をゼロ以下にします。
さらに、当センターで使用するパレットはすべてRFID(近距離無線通信を用いた自動認識技術)タグを埋め込んだパレットを使用。これまで試験的に運用していましたが、当センターから本格的に導入し、デジタル技術を活用したパレット管理も実現します。タグ付きパレットではパレット情報と自社システムで管理しているパレット上の実貨物情報(商品種類、個数)を連携することが可能となります。
※ZEBとはNet Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称。快適な室内環境を実現しながら、省エネと創エネを組み合わせて建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のこと。
本日、竣工式が執り行われ、当施設の竣工に際し会長の吉川は、建設に携わった関係者の皆様に感謝の意を表すとともに「当社は今年75周年の節目に次世代型物流センターが竣工し、来年1月の北海道で竣工する恵庭スマート物流センターで国内設備能力100万トンを突破しますが、規模だけ大きくなれば良いわけではなく、各社員が意見を出し合ってRFIDやDPS等で、それらを落し込んで設計したのが、次世代型冷蔵倉庫のちばリサーチパーク物流センターとなっております。」と述べました。
〇ちばリサーチパーク物流センターの概要